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工事別の解説

木造住宅の耐震改修の費用目安と補助金|千葉県は上限100万円超も【2026年度】

更新日:2026年10月22日

この記事の結論

木造住宅の耐震改修は、耐震診断で1.0未満だった評点を1.0以上に上げる補強工事です。日本建築防災協会の調査では、木造2階建ての工事は100万〜150万円が最も多く、半数以上が約190万円以下でしたが、家の広さや評点の差で大きく変わります。千葉県では49市町村が耐震改修を補助しており、上限は100万〜115万円が中心で、それを超える市町村もあります。

結論:費用は100万〜200万円台が目安、補助で大きく減らせる

まだ耐震診断を受けていない人は、先に「耐震診断とは?費用・流れ・どこに頼むか」をご覧ください。診断の補助も多くの市町村にあります。

耐震改修とは:評点を1.0以上にする工事

耐震改修は、耐震診断で耐震性が足りないとされた家を、大きな地震で倒れにくくする補強工事です。木造住宅では、診断の「上部構造評点」が1.0未満の家を、1.0以上(倒壊する可能性が低い水準)にするのが一般的な目標で、千葉県内の市町村の補助も多くがこれを条件にしています。

千葉県のパンフレットは、補強の考え方を次の3つに整理しています。

天井や床をはがさずに壁の一部だけを補強する工法など、住みながら工事でき、費用を抑えられる可能性のある工法もあります。使えるかどうかは家の状態によるため、補強設計をする建築士に相談してください。

耐震改修の費用の目安と、金額が変わる理由

工事費は、診断をして補強計画を立てないと正確には出せません。そのうえで、公的な資料にはおおよその目安があります。

公的な資料にある目安

国土交通大臣が指定する耐震改修支援センターである日本建築防災協会は、平成9年以降に自治体の補助を使った2万件余りの工事のデータから、費用の目安をまとめています。

千葉県の案内でも、耐震改修の工事は1か月程度・100万〜200万円、その前の補強設計は2〜3週間・15万〜20万円が目安とされています。どれも目安で、同じ広さでも金額にはかなりのばらつきがあります。

費用が変わる主な理由

補助を使うと自己負担はいくら?(計算例)

たとえば、設計・工事監理・工事費の合計が230万円で、「合計の5分の4・上限115万円」の補助を使う場合、5分の4は184万円ですが、上限の115万円が補助額になり、自己負担は115万円です。補助の対象になる費用(設計費や工事監理費を含むか、税抜きで計算するかなど)は制度ごとに違うため、見積もりを持って市町村に確認してください。

耐震改修の補助の仕組み

千葉県によると、住宅の耐震改修の補助は、家の持ち主が市町村に申請して受け取るもので、国と県は市町村に補助をしています。千葉県が持ち主に直接補助することはありません。

国の交付金(住宅・建築物安全ストック形成事業)では、補強設計と耐震改修をまとめて支援する場合、国と地方を合わせて1戸あたり定額115万円(工事費などの8割まで)とする区分があります。千葉県内の市町村の制度も、「設計・工事監理・工事費の5分の4、上限115万円」という組み合わせが多く見られます。

ただし、中身は市町村ごとに違います。このサイトのデータでは、補助の割合は5分の4(8割)が半数を超え、ほかに3分の2、2分の1、3分の1などがあります。設計費や工事監理費を対象にしない市もあります。浦安市のように、市民税が非課税の世帯や高齢者のいる世帯などで上限を上げる市(最大140万円)や、富津市のように65歳以上の申請者で上限を上げる市もあります。

耐震改修とあわせて行うリフォームにも補助を出す市町村があります。表の補助額は、リフォーム分を足した上限になっていることがあります。

千葉県の市町村の耐震改修の補助一覧

耐震改修を補助している市町村の制度です(49件、うち受付中25件)。このサイトのデータでは、上限額が分かる49件の中央値は100万円、最も大きいのは木更津市の155万円です。最大の額には、耐震改修とあわせて行うリフォームなどの補助を足した額が含まれることがあります。

年度の後半は、申請の締め切りが近い制度や、予算や予定件数に達して受付を終えた制度もあります。制度名から各ページを開いて、受付状況を確認してください。

市町村制度名補助額受付状況
柏市柏市木造住宅耐震改修費補助金最大115万円受付終了
流山市流山市木造住宅耐震改修助成事業最大100万円要確認
我孫子市我孫子市木造住宅耐震改修工事助成制度最大100万円受付中
松戸市松戸市木造住宅耐震改修費補助金最大100万円受付中
野田市野田市木造住宅耐震改修工事費補助金最大115万円受付中
鎌ケ谷市鎌ケ谷市木造住宅耐震改修促進事業補助金最大115万円受付中
船橋市木造住宅耐震改修助成事業最大115万円受付中
市川市市川市耐震改修助成制度(木造住宅)最大115万円受付中
習志野市木造住宅耐震改修費(工事費)補助最大115万円受付中
八千代市八千代市木造住宅耐震改修費補助事業最大100万円受付中
浦安市浦安市木造住宅耐震改修費補助(木造住宅の耐震診断・耐震改修にかかる費用の助成)最大140万円要確認
千葉市千葉市木造住宅耐震改修費補助事業最大115万円受付終了
市原市市原市木造住宅耐震改修事業最大115万円要確認
印西市印西市木造住宅耐震改修促進事業補助金最大100万円受付中
白井市白井市戸建住宅耐震改修工事補助金最大100万円受付中
佐倉市佐倉市木造住宅補強改造工事補助金最大115万円受付中
成田市成田市住宅耐震改修助成制度(住宅耐震改修補助金)最大115万円受付中
四街道市四街道市木造住宅耐震改修工事費補助金最大115万円受付中
八街市八街市木造住宅耐震改修費補助事業最大100万円要確認
富里市富里市木造住宅耐震改修費補助金最大50万円受付中
栄町栄町木造住宅耐震改修費補助制度最大50万円受付中
銚子市銚子市木造住宅耐震改修助成事業最大100万円要確認
旭市旭市木造住宅耐震改修費補助制度最大100万円要確認
匝瑳市匝瑳市木造住宅耐震改修補助最大100万円受付中
香取市香取市木造住宅耐震改修助成最大115万円要確認
神崎町神崎町木造住宅耐震改修補助金最大100万円受付中
多古町多古町木造住宅耐震改修補助金最大50万円要確認
東庄町東庄町木造住宅耐震改修補助金最大50万円要確認
山武市山武市木造住宅耐震改修工事費補助制度最大50万円受付中
大網白里市大網白里市木造住宅耐震改修補助事業最大100万円要確認
九十九里町九十九里町木造住宅耐震改修補助金最大100万円受付中
横芝光町横芝光町木造住宅耐震改修補助金最大100万円要確認
茂原市茂原市木造住宅耐震改修費等補助金最大135万円受付中
一宮町一宮町木造住宅耐震改修補助金最大50万円要確認
睦沢町睦沢町住宅耐震診断・耐震改修事業補助金最大100万円要確認
長生村長生村木造住宅耐震改修補助金最大115万円受付中
白子町白子町木造住宅耐震改修補助金最大100万円受付中
長柄町長柄町木造住宅耐震改修補助金最大115万円要確認
勝浦市勝浦市木造住宅耐震改修費等補助金最大100万円要確認
いすみ市いすみ市木造住宅耐震改修工事補助金最大100万円要確認
大多喜町大多喜町木造住宅耐震診断費補助金・耐震改修工事費等補助金最大100万円要確認
御宿町御宿町木造住宅耐震改修費補助金最大30万円要確認
木更津市木造住宅耐震改修事業(耐震改修・除却・リフォーム補助)最大155万円要確認
君津市君津市木造住宅耐震改修等補助制度最大100万円受付中
富津市富津市木造住宅耐震改修事業最大130万円受付中
袖ケ浦市袖ケ浦市木造住宅耐震改修事業・リフォーム事業最大80万円要確認
館山市館山市木造住宅耐震改修費補助事業最大100万円要確認
鴨川市鴨川市木造住宅耐震改修事業補助金最大100万円受付中
南房総市南房総市木造住宅耐震改修費補助金最大150万円要確認

各制度の計算例(補助の割合と上限で計算した例)です。

診断の補助と比べたいときは「千葉県の耐震診断・耐震改修の補助金一覧」も使えます。

段階的な改修・除却・建て替えへの補助

一度に評点1.0まで上げる費用が出せない場合に、2回に分けて工事する「二段階改修」を補助する市町村があります。たとえば1回目で評点0.7以上(または1階を1.0以上)、2回目で全体を1.0以上にする方法で、各段階の上限は全体の半分程度です。

このほか、流山市・大多喜町・袖ケ浦市のように、評点を0.3以上上げる工事も対象にしている制度があります。

耐震性が足りない家を取り壊す(除却する)費用や、建て替えるときの解体費を補助する市町村もあります。

家全体の改修が難しい場合には、いすみ市や勝浦市のように、寝室などに置く耐震シェルターや防災ベッドの設置を補助する市町村もあります。空き家の解体の補助は「家の解体に使える補助金」で探せます。

申請の流れ:診断から補助金の受け取りまで

  1. 相談:市町村の窓口や、県と市町村の無料の耐震相談会で、対象になるかを確かめます。
  2. 耐震診断:評点が1.0未満かを確認します。市の補助を受けた診断や、精密診断を条件にする市もあります。
  3. 補強計画・見積もり:建築士に補強設計(補強計画)を頼み、施工者から見積もりをもらいます。市町村に登録された診断士や業者、市内の業者に限る制度もあります。
  4. 交付申請:診断結果、補強計画、見積書、建てた時期が分かる書類などを出します。
  5. 交付決定の後に契約・着工:決定の前に契約や着工をすると対象外になる制度がほとんどです。
  6. 中間検査・完了検査:壁の中を仕上げる前に、市町村の職員が確認に来る制度もあります。工事中の写真を残してもらいましょう。
  7. 実績報告・請求:契約書や領収書の写し、写真を出し、補助額が決まってから請求して受け取ります。1月末など、年度内の期限があります。

補助金は工事の後に振り込まれるのが基本で、それまでは工事代金を立て替えることになります。千葉市・船橋市・市川市・柏市・佐倉市などは、市が補助金を業者に直接払い、持ち主は差額だけを払えばよい「代理受領制度」を設けています。くわしくは「補助金はいつもらえる?立て替えと代理受領」をご覧ください。

70歳以上の人などは、住宅金融支援機構と提携する金融機関の「リ・バース60」で、耐震改修の費用を無利子などで借りられる制度もあります(市町村の補助とあわせて使うことが前提)。千葉市や習志野市のように、この利子補給を使うと補助の上限が半分になる市もあるため、事前に窓口で確かめてください。

耐震改修の減税:所得税と固定資産税

昭和56年(1981年)5月31日以前に建てた自宅を、今の耐震基準に合うように改修した場合、次の減税を受けられることがあります。

どちらも、補助金を受けた場合は補助額の分かる書類が必要です。期限や要件は税制改正で変わることがあるため、所得税は税務署、固定資産税は市町村の資産税の担当課に、工事の前に確認してください。補助金と確定申告の関係は「住宅の補助金は確定申告が必要?」で説明しています。

注意:その場で契約を迫る業者

「無料で点検します」「このままでは倒れる」と突然訪ねてきて、その場で補強工事の契約を迫る業者には注意してください。市町村の補助は、申請して交付決定を受けてから契約するのが原則です。「今日契約すれば補助金が出る」と言われても、まず市町村の窓口に確かめましょう。訪問販売の契約は、クーリング・オフができる場合もあります。業者の選び方は「リフォーム補助金の業者選びと訪問販売の注意点」でまとめています。

よくある質問

木造住宅の耐震改修の費用はいくらくらいですか?

家の広さや今の評点、工事の場所で大きく変わります。日本建築防災協会の2019年度の調査では、木造2階建ての工事は100万〜150万円が最も多く、半数以上が約190万円以下でした。千葉県の案内では、工事費は100万〜200万円、補強設計は15万〜20万円が目安とされています。正確な額は診断と補強計画のあとの見積もりで確認してください。

千葉県の耐震改修の補助金はいくらまで出ますか?

市町村によって違います。このサイトのデータでは、上限額が分かる49件の中央値は100万円、最も大きいのは木更津市の155万円です。設計・工事監理・工事費の5分の4、上限115万円という市町村が多く、上限が100万円を超える制度もあります。

耐震改修の補助金はいつ申請すればいいですか?

耐震診断と補強計画、見積もりがそろった段階で、工事の契約の前に市町村へ申請します。交付決定の前に契約や着工をすると、補助を受けられない制度がほとんどです。予算や件数に限りがあり、年度の途中で受付を終える市町村もあるため、早めに相談してください。

耐震改修をすると税金は安くなりますか?

昭和56年5月31日以前に建てた自宅を今の耐震基準に合うように改修した場合、所得税の住宅耐震改修特別控除と、翌年度の固定資産税の2分の1の減額を受けられることがあります。所得税は確定申告、固定資産税は工事完了後3か月以内に市町村へ申告します。控除は補助金を差し引いた額で計算します。

一度に耐震改修する費用が出せないときはどうすればいいですか?

2回に分けて評点を上げる「二段階改修」を補助する市町村や、評点を0.3以上上げる工事を対象にする市町村があります。耐震シェルターや防災ベッドの設置、除却(取り壊し)や建て替えに補助を出す市町村もあるので、住んでいる市町村の窓口に相談してください。

参考にした公式情報

この記事について

おうち補助金ナビ編集部が、国・千葉県・市町村の公式情報と、このサイトに掲載している制度のデータ(344制度)をもとにまとめました。制度の内容は年度ごとに変わるため、申請の前に必ず各制度の窓口で最新の情報を確認してください。

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