工事別の解説
内窓の補助金はいくら?2026年の国の補助と千葉県の市町村の上乗せ|条件・いつまで
更新日:2026年10月22日
内窓の設置には、国の「先進的窓リノベ2026事業」で、窓1か所あたり2万2,000円〜15万2,000円(性能とサイズ、戸建か集合住宅かで決まる定額)の補助があり、1戸あたりの上限は100万円です。1回の申請の合計が5万円以上であることが条件で、申請と補助金の受け取りは登録された窓リノベ事業者が行い、工事代金への充当か現金で施主に戻されます。締切は予約が2026年11月16日、交付申請が12月31日で、予算がなくなれば早く終わります。千葉県では多くの市町村が、窓の断熱改修に上限8万円前後の補助を別に用意しています。
内窓とは?どんな効果がある?
内窓(うちまど)は、今ある窓の内側(部屋側)に、もう一つ窓を取り付ける工事です。「二重窓」と呼ばれることもあります。外の窓はそのまま残すので、壁を壊さずに済み、工事は比較的短い時間で終わることが多い工事です。
外の窓と内窓のあいだに空気の層ができるため、外の暑さや寒さが部屋に伝わりにくくなります。窓は家の中で熱が出入りしやすい場所なので、冷暖房の効きや結露、外の音の聞こえ方が変わることを期待して選ばれます。どのくらい変わるかは、家の建て方や今の窓、選ぶ製品によって違います。
窓の性能は「熱貫流率(Uw値)」という数字で表されます。熱の伝わりやすさを表す数字で、小さいほど断熱性能が高い窓です。国の補助金の金額も、このUw値で決まる「性能区分」と窓の大きさで決まります。
工事費用は、窓の大きさや数、製品、取り付ける場所の状態で大きく変わります。補助額とあわせて、必ず見積もりで確認してください。
国の補助(先進的窓リノベ)はいくら?金額・条件・期限
内窓の工事に使える国の補助金の中心は、環境省の先進的窓リノベ2026事業です。今ある住宅の窓を断熱性の高いものにする工事に、窓1か所ごとの定額を補助します。
内窓1か所あたりの補助額
補助額は、(1)建物の種類(戸建か集合住宅か)、(2)窓の性能区分、(3)内窓のサイズ(面積)の3つで決まります。内窓の性能区分は「P(SS)」と「S」の2つで、これより性能が低い内窓は、この事業の対象になりません。
戸建住宅の場合(1製品あたり)
| 性能区分(Uw値) | 特大(4.0㎡以上) | 大(2.8㎡以上4.0㎡未満) | 中(1.6㎡以上2.8㎡未満) | 小(0.2㎡以上1.6㎡未満) |
|---|---|---|---|---|
| P(SS):1.1以下 | 14万円 | 8万9,000円 | 5万8,000円 | 3万6,000円 |
| S:1.5以下 | 7万6,000円 | 5万2,000円 | 3万4,000円 | 2万2,000円 |
マンションなどの集合住宅の場合(1製品あたり)
| 性能区分(Uw値) | 特大(4.0㎡以上) | 大(2.8㎡以上4.0㎡未満) | 中(1.6㎡以上2.8㎡未満) | 小(0.2㎡以上1.6㎡未満) |
|---|---|---|---|---|
| P(SS):1.1以下 | 15万2,000円 | 9万8,000円 | 6万4,000円 | 4万円 |
| S:1.5以下 | 8万3,000円 | 5万7,000円 | 3万7,000円 | 2万4,000円 |
先進的窓リノベ2026事業の公式サイト「対象工事の詳細【内窓設置】」の表をもとに作成(2026年10月22日確認)。集合住宅は、3階建て以下の低層・4階建て以上の中高層のどちらも同じ金額です。
サイズは、窓の見た目の呼び方ではなく、取り付ける内窓の面積で決まります。どの区分にあたるかと性能区分は、メーカーが発行する「性能証明書」に書かれているので、見積もりの段階で業者に確認しておくと安心です。
たとえば戸建住宅で、P(SS)の内窓を「大」1か所と「中」2か所に付けると、8万9,000円+5万8,000円×2=20万5,000円が補助額の目安になります。実際の金額は、使う製品の区分で決まります。
なお、ガラスだけを交換する工事には、P(SS)・Sのほかに「A(Uw1.9以下)」の区分もありますが、内窓にはA区分はありません。
補助を受けるための主な条件
- 今ある住宅であること:戸建・マンションを問いません。工事の契約の時点で、建ててから1年以上たっているか、人が住んだことがある住宅が対象です。
- 登録された「窓リノベ事業者」と工事の契約を結ぶこと:登録のない業者と契約した工事や、契約を結ばない工事は対象外です。
- 事務局に登録された製品を使うこと:性能を満たすと確認された「対象製品」だけが補助の対象です。
- 1回の申請の補助額の合計が5万円以上であること:たとえば戸建で「S・小」(2万2,000円)を2か所だけだと4万4,000円で、条件に届きません。3か所なら6万6,000円で対象になります。
- 取り付け方の決まり:外に面した窓の開口から部屋側へ50cm以内に、窓と平行に取り付けるものに限られます。また、外の窓1つに内窓を3つ以上付ける工事は原則として対象外です(外の窓のガラスと同じ数を付ける場合などの例外があります)。
- 工事を始めた時期:2025年11月28日以降に工事に着手したものが対象です。工事の契約より前に着手した工事は対象になりません。
上限は住宅1戸あたり100万円です。工事費用が補助額より少ない工事や、自分で製品を買って取り付けだけを頼む工事(いわゆる施主支給)、自分で取り付けるDIYは対象になりません。
いつまで?予約と申請の締切
- 交付申請の予約:遅くとも2026年11月16日まで
- 交付申請:遅くとも2026年12月31日まで
どちらも、予算の上限に達した時点で受付が終わります。公式サイトでは、2026年10月22日0時時点で、予算に対する申請額の割合は約31%と表示されていました。交付申請は工事が終わって引き渡しを受けた後に出すものなので、12月31日ぎりぎりの工事では間に合わないおそれがあります。「予約」は、工事に着手した後に補助額の枠を先に確保しておく手続きで、使うかどうかは事業者が判断します。
予算の状況は公式サイトで毎日更新されます。早めに業者へ相談し、日程を確認してください。締切の考え方は「住宅補助金はいつから・いつまで?」でも解説しています。
申請するのは業者(登録事業者)
この事業では、工事をする人(施主)は自分で申請できません。申請の手続きから補助金の受け取り、施主への還元までを、登録された「窓リノベ事業者」が行います。施主は、本人確認書類などの必要書類を用意して、業者の手続きに協力します。
登録されている業者は、先進的窓リノベ2026事業の公式サイトの「窓リノベ事業者の検索」で探せます。ただし、登録は国が優良な業者だと認めたものではありません。補助金の手続きの手数料がかかるかどうかは業者ごとに違い、事前に説明を受けて合意することになっています。業者選びの注意点は「リフォーム補助金の業者選び」にまとめています。
工事の前の写真がないと補助を受けられません(提出の免除はありません)。工事の前に、業者が写真を撮っているか確認しておくと安心です。
補助金はいつ振り込まれる?(業者を通じた還元)
国の窓の補助金は、施主の口座に国から直接振り込まれるわけではありません。流れは次のとおりです。
- 契約:窓リノベ事業者と工事の契約を結び、あわせて補助金の受け取り方などを決める「共同事業実施規約」を取り交わします。
- 工事・引き渡し:工事の前と後の写真を撮り、工事が終わったら引き渡しを受けます。
- 交付申請:事業者が事務局へ申請します(予約をしていた場合も、工事後に交付申請が必要です)。
- 交付決定:書類に問題がなければ、事務局が交付を決定します。
- 事業者への振り込み:補助金は、交付決定から1〜2か月ほどで事業者に振り込まれる予定とされています。
- 施主への還元:事前に決めた方法で施主に戻されます。
還元の方法は、「工事代金に充てる(その分、支払う額が減る)」か「現金で支払う」かのどちらかです。現金の場合は、事業者は補助金を受け取ってから遅くとも2か月以内に施主へ支払うことになっています。公式のよくある質問では、現金での還元は銀行振込がすすめられていて、業者独自のポイントでの還元はできないとされています。
工事代金を先に全額払うのか、補助金の分を引いた額で精算するのかは、契約のときの取り決めで変わります。いつ・どの方法で戻るのかを、契約の前に業者と確認しておきましょう。立て替えについての一般的な考え方は「補助金はいつもらえる?工事代金の立て替え」で解説しています。
千葉県の市町村の窓の補助(上乗せ)
千葉県内では、国とは別に、市町村が窓の断熱に補助を出していることがあります。このサイトに載せている「窓・断熱」の制度は50件(43市町村)で、そのうち受付中は46件です。制度全体の上限額で見ると、上限額が分かる50件の中央値は25万円、最も大きいのは流山市の245万円です。
ただし、表の多くは「住宅用設備等脱炭素化促進事業」のように、太陽光発電・蓄電池・エネファームなどもまとめて補助する制度です。窓の断熱改修はその中の項目の一つなので、上の金額や表の「補助額」は、窓だけで受け取れる額ではありません。窓の部分の上限は8万円としている制度が多く、16万円の市もあります。窓の部分の金額と条件は、各制度のページで確認してください。
市町村の窓の補助では、国の窓リノベとは違う条件が付いていることがよくあります。
- 部屋単位の条件:「1つの部屋の、外に面した窓をすべて断熱化する」ことを求める制度が多くあります。リビングの窓1か所だけ、といった工事は対象外になることがあります。
- 性能の条件:「熱貫流率1.9以下の登録製品」など、性能の基準を決めている制度があります。
- 申請のタイミング:工事の前(契約の前や着工の前)に申請が必要な制度と、工事が終わってから申請する制度があります。工事の前の申請が必要な制度で先に着工すると、対象外になるので注意してください。
- 業者の条件:市内の業者に頼むことを条件にしている制度もあります。
市町村ごとの比較は「窓・断熱の補助金の比較」でも見られます。
国と市町村の補助は併用できる?
先進的窓リノベ2026事業の公式サイトでは、同じ窓に国のほかの補助を重ねて受けることはできない一方、地方公共団体の補助は、国のお金(国費)が使われているものを除いて併用できる、と案内されています(国が別に併用を認めた交付金を使った制度は例外です)。
つまり、国の窓リノベと市町村の窓の補助を同じ内窓に使えるかどうかは、市町村の制度の財源とルールによって決まります。市町村の側でも、併用する場合は「工事費から国の補助額を引いた額」を補助の対象にする制度(千葉市や船橋市など)があり、受け取れる額は単純な足し算にならないことがあります。
併用を考えている場合は、市町村の担当窓口に「先進的窓リノベ2026事業と同じ窓で併用できるか」を具体的に聞き、工事を頼む業者にも伝えておきましょう。考え方は「リフォーム補助金は併用できる?」で詳しく解説しています。
窓リノベの対象にならない窓は「みらいエコ住宅」も
先進的窓リノベの性能区分に届かない製品や工事でも、国土交通省のみらいエコ住宅2026事業(リフォーム)の対象になる場合があります。ただし、同じ窓を両方の事業に申請することはできず、窓リノベの対象になる製品は窓リノベで申請します。また、両方の事業に分けて申請するときも、窓リノベの申請だけで補助額5万円以上が必要で、2つの事業の金額を合わせて5万円にすることはできません。
みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)は、窓だけでなく壁・床などの断熱とあわせて行う工事を前提にするなど、条件が窓リノベと大きく違います。くわしくは制度のページを見たうえで、業者に相談してください。
マンションの場合
先進的窓リノベ2026事業は、戸建だけでなくマンションも対象です。集合住宅は、上の表のとおり戸建より少し高い補助額が決められています。補助の対象になるのは住宅の「所有者等」で、所有者やその家族のほか、賃貸住宅の大家さん、住んでいる賃借人、マンションの管理組合も含まれます。
分譲マンションでは、窓ガラスやサッシは共用部分とされていることが多く、勝手に替えることはできません。一方、内窓は部屋の中に取り付ける工事として行える場合もあります。どちらにしても、管理規約を確認し、工事の前に管理会社・管理組合に相談してください。管理組合がまとめて窓の工事をして申請することもできますが、すでに各住戸が窓の補助を申請している場合は、1戸あたりの上限を超える分が減額されることがあります。
マンションで使える千葉県内の補助は「マンションに住んでいる人が使える住宅補助金」にまとめています。
内窓の補助金の注意点
- 契約・着工の順番:国の窓リノベは、契約より前に着工した工事は対象外です。市町村の補助は、工事の前に申請して決定を待つ必要があるものが多いため、両方使うなら、市町村の申請→決定→契約・着工の順番を業者と決めておきましょう。
- 小さな工事は5万円の壁に注意:小さな窓を少しだけ内窓にする場合は、国の補助の合計が5万円に届かないことがあります。見積もりのときに補助額の合計を出してもらいましょう。
- 同じ窓に2つの製品を付けても補助は1つ:同じ開口部に内窓と外窓の交換を両方行っても、補助を受けられるのはどちらか1つの製品だけです。
- 過去に補助を受けた窓は対象外:これまでの先進的窓リノベ事業で補助を受けた窓は、今回の対象になりません。
- 何回かに分けて申請できる:同じ住宅でも、1戸100万円の上限の範囲で、工事を分けて複数回申請できます。ただし、毎回の申請で5万円以上などの条件をすべて満たす必要があります。
- 補助を受けた窓はすぐに処分できない:補助を受けた製品は、10年間、事務局の承認なく取り壊したり捨てたりできません。転居や建て替え、売却の予定がある場合は、例外の扱いもあるため、契約の前に事業者を通じて事務局の案内を確認してください。
- 訪問販売に注意:「今だけ補助金で安くなる」と契約を急がせる勧誘には注意し、登録事業者かどうかを公式サイトの検索で確認してください。
補助金の申請全体の流れは「リフォーム補助金の申請の流れと必要書類」で確認できます。
よくある質問
内窓の補助金はいつ振り込まれますか?
国の先進的窓リノベ2026事業では、工事の完了・引き渡しの後に業者(窓リノベ事業者)が交付申請をし、交付決定から1〜2か月ほどで業者に補助金が振り込まれる予定とされています。その後、契約時に決めた方法(工事代金への充当か現金)で施主に戻されます。現金の場合は、業者が補助金を受け取ってから遅くとも2か月以内に支払うことになっています。
内窓の補助金は確定申告が必要ですか?
公式のよくある質問では、個人が受け取った補助金は一時所得にあたり、一定額以上は申告が必要とされています。ただし、この補助金は所得税法の「国庫補助金等」にあたるため、所定の手続きで所得から除ける場合があるとも書かれています。住宅ローン減税などを使う場合は、取得価格などから補助金を差し引く必要があります。交付決定の通知は大切に保管し、くわしくは税務署に確認してください。
内窓の補助金は何回まで使えますか?
回数の上限は決められていません。同じ住宅でも、1戸あたり100万円の上限の範囲で、工事を分けて複数回申請できます。ただし、申請ごとに補助額の合計5万円以上などの条件をすべて満たす必要があります。過去の先進的窓リノベ事業で補助を受けた窓は対象外です。
内窓を自分で取り付けても補助金はもらえますか?
もらえません。国の先進的窓リノベ2026事業は、登録された窓リノベ事業者と工事の契約を結んだ工事が対象です。DIYや、自分で買った製品の取り付けだけを頼む工事(施主支給)は対象外です。
小さな窓1か所だけでも内窓の補助金は使えますか?
国の先進的窓リノベ2026事業は、1回の申請の補助額の合計が5万円以上であることが条件です。戸建で性能区分Sの小さな内窓は1か所2万2,000円なので、1か所だけでは届きません。窓の数を増やすか、性能の高い製品を選ぶと条件を満たせることがあります。市町村の補助は、1つの部屋の窓をすべて断熱化する条件があることが多いので、各制度で確認してください。
参考にした公式情報
この記事について
おうち補助金ナビ編集部が、国・千葉県・市町村の公式情報と、このサイトに掲載している制度のデータ(344制度)をもとにまとめました。制度の内容は年度ごとに変わるため、申請の前に必ず各制度の窓口で最新の情報を確認してください。
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