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工事別の解説

屋根の補助金2026|瓦の葺き替え・耐風改修・カバー工法は対象?千葉県の市町村一覧

更新日:2026年10月22日

この記事の結論

屋根の補助金は「塗り替え」よりも、台風に備える瓦屋根の耐風改修、地震に備える屋根の軽量化(耐震改修の一部)、断熱改修など「安全や省エネのための工事」が中心です。千葉県では市原市と袖ケ浦市に、基準に合わない瓦屋根の全面葺き替えに工事費の23%(上限55万2千円)を出す制度があります。ほかは住宅リフォーム補助や空き家改修補助の対象工事に屋根が含まれる形が多く、ほとんどが工事の契約前の申請が必要です。

結論:屋根の補助は「塗装」より「耐風・耐震・断熱・アスベスト」が中心

「屋根 補助金」と調べると、いろいろな情報が出てきますが、公式の制度を確かめていくと、屋根の補助金はおおむね次の5つに分けられます。

  1. 瓦屋根の耐風改修:強風で飛ばされるおそれのある古い瓦屋根を、くぎなどで留めた新しい屋根に葺き替える工事。国の仕組みがあり、千葉県では市原市と袖ケ浦市が実施しています。
  2. 耐震改修の一部としての屋根の軽量化:重い屋根を軽い屋根材に替えて、地震の揺れを小さくする工事。耐震診断を受けた木造住宅の耐震改修補助の中で対象になります。
  3. 断熱改修:屋根や天井に断熱材を入れる工事。国の省エネリフォームの補助の対象工事に含まれています。
  4. 住宅リフォーム補助・空き家改修補助:市町村の補助で、対象工事の一つとして「屋根の葺き替え・修繕」などが含まれているもの。
  5. 災害で壊れた屋根の応急修理:災害救助法が適用された災害で、被害を受けた住宅の最低限の修理。

一方で、屋根の塗り替えだけを目的にした補助金は、確認した範囲ではほとんどありません。外壁と屋根の塗装については「千葉県で外壁塗装・屋根の工事に使える補助金」でも詳しくまとめています。

瓦屋根の耐風改修の補助(国の仕組み)

きっかけは令和元年房総半島台風

令和元年(2019年)の房総半島台風(台風第15号)では、千葉県内の住宅の屋根瓦に大きな被害が出ました。これを受けて国は建築基準法の告示(細かな技術基準)を改正し、令和4年(2022年)1月1日から、新築するすべての建築物の瓦屋根に「ガイドライン工法」を義務付けました。ガイドライン工法とは、原則としてすべての瓦をくぎやねじで留める(緊結する)工法です。

この義務は新築のときのものです。すでに建っている古い瓦屋根については、国が「耐風診断」で安全かどうかを確かめ、必要なら「耐風改修」で葺き替えることをすすめており、その費用を補助する仕組みを用意しています。

国の補助の中身

国土交通省の資料では、「屋根の耐風診断及び耐風改修に関する事業」として、次のような内容が示されています。

区分内容補助の目安
耐風診断瓦屋根が告示の基準に合っているかを、かわらぶき技能士や瓦屋根工事技士などが診断診断費の3分の2、最大2.1万円/棟
耐風改修基準に合わない屋根を、必要な耐風性能のある屋根に葺き替え工事費の23%(屋根面積×2万4千円が計算の上限)、最大55.2万円/棟

大切なのは、これが国から個人へ直接お金が出る制度ではないことです。市町村などが補助制度をつくり、国がその費用の一部を負担する「間接補助」なので、お住まいの市町村に制度がなければ使えません。対象の区域も、人口が集中している地区で基準風速が一定以上の区域や、市町村が地域防災計画などで指定する区域とされています。補助の条件や金額は年度によって変わることがあるため、最新の内容は市町村の窓口で確認してください。

千葉県で実施している市町村

このサイトで確認した範囲では、千葉県で瓦屋根の耐風改修を補助しているのは次の市です。

市町村制度名補助額受付状況
市原市市原市瓦屋根耐風改修促進事業補助金最大55.2万円要確認
袖ケ浦市袖ケ浦市瓦屋根耐風改修事業補助金最大55.2万円受付中

どちらも国の仕組みと同じく「工事費と屋根面積×2万4千円の低いほうの23%、上限55万2千円」です。屋根全体の葺き替えが条件で、部分的な修理は対象外です。袖ケ浦市は令和3年以前に建てられ、持ち主が自分で住む住宅が対象で、防災瓦のほか、スレートや金属の屋根に替える工事も対象になります。どちらも、有資格者の調査で基準に合っていないことを確かめてから申請します。

葺き替えの費用の目安

国土交通省のページで紹介されている日本建築防災協会のパンフレットでは、地震の被害を受けた瓦屋根の改修実績をもとに、屋根面積132㎡・棟(屋根のてっぺんの部分)の長さ12mの例で約240万円(おおよそ200万〜300万円)という目安が示されています。ただし、立地や瓦の種類などで金額は大きく変わります。必ず見積もりで確認してください。

千葉県の市町村の屋根に関係する補助

このサイトでは、制度名・概要・対象工事に「屋根」または「瓦」が含まれる千葉県の市町村の制度を、24市町村で28件確認しています(うち受付中は16件)。屋根のための専用の補助は少なく、多くは対象工事に屋根を含むものです。

市町村制度名補助額受付状況
我孫子市我孫子市住宅リフォーム補助金最大60万円受付中
市川市あんしん住宅助成制度最大30万円受付中
市川市市川市耐震改修助成制度(木造住宅)最大115万円受付中
八千代市八千代市空家リフォーム費補助事業最大70万円受付中
八千代市八千代市木造住宅リフォーム費補助事業最大30万円受付中
千葉市千葉市木造住宅耐震改修費補助事業最大115万円受付終了
市原市市原市瓦屋根耐風改修促進事業補助金最大55.2万円要確認
印西市印西市空き家リフォーム工事補助金最大30万円受付中
成田市成田市空家改修補助金最大60万円要確認
四街道市四街道市住宅リフォーム補助金最大10万円受付終了
四街道市四街道市木造住宅耐震改修工事費補助金最大115万円受付中
富里市富里市住宅リフォーム費補助金最大10万円受付中
酒々井町酒々井町住宅リフォーム補助金最大12万円受付中
栄町栄町住宅リフォーム補助金最大20万円受付中
旭市旭市空家バンク登録物件改修事業補助金最大50万円要確認
匝瑳市匝瑳市空き家バンク登録物件改修補助金最大100万円要確認
多古町多古町住宅リフォーム補助金最大20万円要確認
山武市山武市空き家バンク登録物件改修事業補助金最大50万円受付中
大網白里市大網白里市空き家バンク登録物件改修事業補助金最大200万円受付中
茂原市茂原市空き家バンク登録物件リフォーム補助金最大50万円受付中
一宮町一宮町空き家リフォーム補助金最大30万円受付中
長南町長南町住宅リフォーム補助金最大20万円受付終了
木更津市木更津市空家リフォーム助成制度最大200万円受付中
木更津市木造住宅耐震改修事業(耐震改修・除却・リフォーム補助)最大155万円要確認
富津市富津市空家バンクリフォーム補助金最大50万円要確認
袖ケ浦市袖ケ浦市瓦屋根耐風改修事業補助金最大55.2万円受付中
館山市館山市木造住宅耐震改修費補助事業最大100万円要確認
南房総市南房総市木造住宅耐震改修費補助金最大150万円要確認

表には、性格の違う制度が混ざっています。表の補助額は各制度全体の上限で、屋根の工事だけに出る額ではありません。

どの部分が屋根に当たるかは「外壁塗装・屋根の工事に使える補助金」の「該当する記載」の欄で確認できます。

成田市・習志野市の場合

確認日時点で、成田市と習志野市には屋根の工事を主な目的にした補助は見つかっていません。成田市の空家改修補助金は屋根の改修も対象ですが、市外などから移り住む人が空き家を自宅として直す場合の制度です。両市とも木造住宅の耐震改修補助はあるため、耐震診断で補強が必要と分かった場合は、補強の内容に屋根の工事を含められるか窓口で相談してみましょう。

耐震改修の一部としての屋根の軽量化

瓦などの重い屋根を、金属などの軽い屋根材に替えると、地震のときに建物にかかる力が小さくなります。そのため、木造住宅の耐震改修では、壁や基礎の補強と並んで「屋根の軽量化」が補強の方法の一つになっています。次の制度では、対象工事の説明に屋根の軽量化が明記されています。

ただし、耐震改修の補助は屋根の葺き替えそのものへの補助ではありません。多くは、古い基準で建てられた木造住宅で耐震診断を受け、評点(地震への強さを表す数字)が1.0未満とされた家を、1.0以上にする工事が対象です。屋根を軽くするだけで1.0に届くとは限らず、どんな補強が必要かは診断と補強の設計で決まります。国の令和8年度の資料では、一般の住宅の耐震改修に国と地方を合わせて115万円の定額の支援が示されており、千葉県内でも上限115万円の市町村が多くあります。

耐震診断の受け方は「耐震診断の費用と補助金」、市町村ごとの比較は「千葉県の耐震の補助金を比較」をご覧ください。

断熱改修としての屋根

屋根や天井に断熱材を入れる工事は、国の省エネリフォームの補助の対象工事に含まれています。2026年度はみらいエコ住宅2026事業(リフォーム)が、外壁・屋根・天井・床の断熱改修を対象にしています。ただし、このサイトで確認した内容では、1つの部屋で窓などの開口部と壁・床などの断熱をあわせて行うことが条件で、登録された事業者と契約する必要があります。屋根の断熱だけで申請できるとは限らないため、事業者に確認してください。

市町村の住宅リフォーム補助でも、四街道市(断熱・防音工事として屋根・天井など)や栄町(屋根の葺き替えなどで断熱化を含む)のように、屋根の断熱を対象に含める制度があります。なお、遮熱塗料などによる塗り替えだけの工事は、断熱改修には当たりません。窓や壁もあわせた断熱の補助は「千葉県の断熱の補助金を比較」にまとめています。

アスベストを含む屋根材の場合

古いスレート屋根や波板などには、アスベスト(石綿)を含む製品があります。国土交通省のQ&Aでは、建築基準法で除去が求められるのは「吹付けアスベスト」と「アスベスト含有吹付けロックウール」で、屋根材などの成形板は、切ったり穴を開けたりしない通常の使い方なら特別な管理は不要とされています。一方で、切断や穴あけをすると粉じんが飛ぶおそれがあるため、解体や改修のときは飛散を防ぐ対策が必要です。

国のアスベスト対策の補助(住宅・建築物アスベスト改修事業)は、吹付けアスベスト等の調査や除去が対象です。屋根のスレートなどの成形板を除去する工事は、対象として示されていません。このサイトで確認した千葉県の市町村の制度にも、アスベストを含む屋根材の撤去を補助する制度は確認日時点で見つかっていません。

また、建物の改造・補修の工事で請負代金の合計が100万円以上(税込み・材料費込み)のものは、元請業者がアスベストの有無の事前調査結果を都道府県などへ報告する決まりがあります(大気汚染防止法)。屋根の葺き替えでも、調査や処分の費用が見積もりに入っているか確認しましょう。

塗装だけ・カバー工法の場合

屋根の塗り替えは、多くの補助で対象外です。対象になるのは、富里市・酒々井町・栄町・八千代市の一部の制度のように、住宅リフォーム補助の対象工事に「屋根の塗装」が明記されている場合に限られます。木更津市の耐震改修とあわせたリフォーム補助のように「外壁塗装や屋根の張替えのみは対象外」と書いている制度もあります。

カバー工法(いまの屋根の上に新しい屋根材を重ねて張る方法)は、補助の種類によって扱いが分かれます。

いずれも、工事の方法が決まったら契約の前に窓口へ相談しましょう。

台風・豪雨で屋根が壊れたとき

災害で屋根が壊れた場合は、上の補助とは別に、災害救助法による「住宅の応急修理」が使えることがあります。2026年は、令和8年8月千葉豪雨と令和8年台風第25号で、災害救助法が適用された市町村で受付が行われています(台風第25号の適用市町村には成田市も含まれます)。

制度の概要は「被災住宅の応急修理」にまとめています。申込みの期限は市町村ごとに違うため、早めにお住まいの市町村へ確認してください。

申請の流れと注意点

屋根の補助は、ほとんどが工事の契約・着工の前に申請する仕組みです。よくある流れは次のとおりです。

  1. 市町村の窓口に事前相談:建築の担当課などに、屋根の種類や工事の内容を伝え、使える制度を確認します。
  2. 診断・調査:耐風改修は有資格者の調査、耐震改修は耐震診断を受け、補助の条件に当たるか確かめます。
  3. 見積もり・交付申請:見積書、図面、写真などを添えて申請します。
  4. 交付決定のあとに契約・工事:「補助します」という通知を受けてから契約します。
  5. 完了報告・請求:工事前後の写真や領収書を出します。市原市のように、その年度の1月末までに完了報告が必要な制度もあります。

同じ工事に複数の補助を重ねて使えないことも多くあります(市原市は他の補助との二重の補助を認めていません)。併用の考え方は「補助金の併用」、申請の順番は「補助金の申請は工事の前?後?」で解説しています。

災害のあとの訪問業者に注意

台風や豪雨のあとは、「屋根が壊れている」「補助金や保険で無料で直せる」などと突然訪ねてくる業者が増えがちです。その場で屋根に上がらせたり、契約したりせず、まず市町村の窓口に相談しましょう。補助の多くは契約前の申請が必要なので、先に契約すると補助が受けられなくなることもあります。業者選びのポイントは「リフォーム補助金の業者選び」にまとめています。

よくある質問

屋根の葺き替えに補助金は出ますか?

瓦屋根の耐風改修、耐震改修の一部としての屋根の軽量化、住宅リフォーム補助などで対象になることがあります。千葉県では市原市と袖ケ浦市が、基準に合わない瓦屋根の全面葺き替えに工事費の23%(上限55万2千円)を補助しています。ほとんどの制度で工事の契約前の申請が必要です。

瓦屋根の耐風改修の補助はいくらですか?

国の仕組みでは、工事費の23%(屋根面積×2万4千円が計算の上限)、最大55万2千円です。国から直接ではなく市町村の制度を通じて補助されるため、お住まいの市町村に制度があるかを確認してください。耐風診断には、診断費の3分の2(最大2万1千円)の補助の仕組みもあります。

屋根のカバー工法は補助金の対象になりますか?

制度によって違います。住宅リフォーム補助では屋根の改修として対象になる場合がありますが、耐震の屋根軽量化は屋根を軽くする工事なので、重さが増える重ね張りは扱われにくいと考えられます。瓦屋根の耐風改修で認められるかも含め、契約前に市町村の窓口で確認してください。

屋根の塗装だけでも補助金は使えますか?

多くの補助では対象外です。千葉県では、富里市や栄町など一部の住宅リフォーム補助で屋根の塗装が対象工事に含まれていますが、市内の業者に頼むことなどの条件があります。遮熱塗料などの塗り替えだけでは、断熱改修の補助の対象にもなりません。

アスベストを含む屋根の撤去に補助金はありますか?

国のアスベスト対策の補助は、吹付けアスベストなどの調査や除去が対象で、屋根のスレートなどの成形板は対象として示されていません。千葉県の市町村でも、確認日時点でアスベストを含む屋根材の撤去への補助は見つかっていません。工事のときはアスベストの事前調査が必要なので、費用を見積もりで確認しましょう。

参考にした公式情報

この記事について

おうち補助金ナビ編集部が、国・千葉県・市町村の公式情報と、このサイトに掲載している制度のデータ(344制度)をもとにまとめました。制度の内容は年度ごとに変わるため、申請の前に必ず各制度の窓口で最新の情報を確認してください。

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