全国共通どこに住んでいても申請可能!国の住宅補助金全国どこの住宅でも対象。手続きは登録事業者が行います

工事別の解説

介護保険の住宅改修とは?上限20万円・対象工事・申請の流れと市町村の上乗せ補助【千葉県】

更新日:2026年10月22日

この記事の結論

介護保険の住宅改修は、要支援・要介護の認定を受けた人の自宅で、手すりの取付けや段差の解消など決められた6種類の工事をしたとき、工事費20万円までの7〜9割(最大18万円)が支給される制度です。自己負担は1〜3割で、20万円を超えた分は全額自己負担になります。工事の前にケアマネジャーなどが作る理由書を添えて市町村へ申請する必要があり、千葉県では介護保険の残りや対象外の工事を助成する市町村の制度もあります。

介護保険の住宅改修とは

介護保険の住宅改修は、要支援1・2または要介護1〜5の認定を受けた人が、自宅で安全に暮らせるように行う小さな改修工事の費用を、介護保険から支給する仕組みです。正式には「居宅介護住宅改修費(要支援の人は介護予防住宅改修費)」といいます。

申請先は、住んでいる市町村の介護保険の窓口です(介護保険を運営している市町村を「保険者」といいます)。全国共通の制度なので、金額や工事の種類の基本は千葉県のどの市町村でも同じですが、申請書類や支払い方法などの細かい運用は市町村ごとに違います。

対象になるのは、介護保険証に書かれた住所(住民票の住所)にあり、本人が実際に住んでいる住宅です。船橋市や柏市の案内では、施設に入所中・入院中の人が一時帰宅のためだけに行う工事や、一時的に身を寄せている家の工事は対象外とされています。また、新築や増築に伴う工事も対象になりません。

いくらまで支給される?自己負担は1〜3割

支給の対象になる工事費の上限(支給限度基準額)は20万円です。要支援・要介護の度合いにかかわらず同じ金額で、このうち介護保険の負担割合に応じて9割・8割・7割が支給されます。

介護保険の負担割合支給額の上限20万円の工事をしたときの自己負担
1割18万円2万円
2割16万円4万円
3割14万円6万円

工事費が20万円を超えた場合、超えた部分は全額が自己負担です。たとえば負担割合1割の人が、対象工事に30万円かけた場合、支給は20万円の9割の18万円で、自己負担は12万円になります。この「20万円を超えた分」や「介護保険の対象外の工事」を助成する市町村の制度については、後半で紹介します。

20万円は1回で使い切る必要はありません。20万円に達するまでは、何回かに分けて申請できます(例:10万円の工事を2回)。同じ家に認定を受けた人が2人いる場合は、それぞれに20万円の枠がありますが、同じ工事の費用を2人で分けて申請することはできません。

対象になる工事は6種類

介護保険で支給の対象になる工事は、次の6種類に決められています。

  1. 手すりの取付け:廊下・トイレ・浴室・玄関、玄関から道路までの通路などに、転倒予防や移動・立ち座りのために取り付けるもの。工事を伴わない置き型の手すりは、住宅改修ではなく福祉用具の貸与(レンタル)の対象です。
  2. 段差の解消:敷居を低くする、スロープを作る、浴室の床をかさ上げするなど。昇降機やリフト、段差解消機のように動力を使う機械を付ける工事は対象外です。
  3. 床や通路の材料の変更:畳から板の床やビニル系の床への変更、浴室の床を滑りにくいものにする、通路を滑りにくい舗装にするなど。
  4. 引き戸などへの扉の取替え:開き戸を引き戸・折れ戸・アコーディオンカーテンなどに替える、扉を外す、ドアノブを替えるなど。自動ドアにした場合の動力部分の費用は対象外です。
  5. 洋式便器などへの便器の取替え:和式から洋式への取替えが中心です。船橋市の案内では、今の洋式便器の高さが体に合わない場合の取替えも対象になり得るとされています。一方、今ある洋式便器に温水洗浄などの機能を付け足すだけの工事や、水洗化の部分の費用は対象外です。
  6. 1〜5に付帯して必要な工事:手すりを付けるための壁の下地補強、扉の取替えに伴う枠の工事、便器の取替えに伴う給排水工事など。付帯工事だけを単独で行うことはできません。

反対に、古くなったことを理由にした改修、新築・増築、トイレや浴室の拡張そのものなどは対象になりません。ユニットバスへの入れ替えのように、対象の工事とそうでない工事が混ざる場合は、対象の部分だけを分けて計算します。どこまでが対象かは迷いやすいので、工事の前にケアマネジャーや市町村の窓口に確認してください。浴室やトイレのリフォームで使える補助金は「トイレ・お風呂のリフォーム補助金」でもまとめています。

申請の流れ:工事の前と後の2回申請する

介護保険の住宅改修は、工事の前と工事の後の2回、市町村に書類を出すのが基本です。

  1. ケアマネジャーに相談:担当のケアマネジャー(介護支援専門員)に、どこにどんな改修が必要かを相談します。担当がいない人は、地域包括支援センターに相談します。
  2. 業者に見積もりを依頼:工事内容を打ち合わせ、見積書(工事費の内訳がわかるもの)と、日付入りの工事前の写真、図面などを用意してもらいます。千葉市は、複数の業者から見積もりを取るよう呼びかけています。
  3. 工事前の申請(事前申請):申請書、見積書、住宅改修が必要な理由書、工事前の写真、図面などを市町村に出します。家の持ち主が本人でない場合は、持ち主の承諾書も必要です。
  4. 市町村の確認:書類の確認後、工事を始めてよいという通知が届きます。柏市・船橋市の案内では、届くまで1週間から10日、約2週間などとされています。通知が届いてから着工します。
  5. 工事・支払い:工事が終わったら、工事後の写真を撮り、業者に代金を支払います。
  6. 工事後の申請(支給申請):本人のフルネームあての領収書、工事費の内訳書、日付入りの工事後の写真などを出します。
  7. 支給:審査のあと、指定の口座に振り込まれます。振り込みまでの期間は市町村によって違い、船橋市は提出の翌月下旬、柏市は申請から約2か月と案内しています。

理由書はだれが作る?ケアマネがいない場合は?

理由書は、本人の体の状態や家の中での動き方をもとに、必要な工事の種類とその理由を書く書類です。通常は担当のケアマネジャーが作ります。厚生労働省の資料では、作成できる人として、ケアマネジャーのほか、地域包括支援センターの担当職員、作業療法士、福祉住環境コーディネーター2級以上などが挙げられています。

ケアマネジャーがいない人(介護サービスをまだ使っていない人など)は、まず地域包括支援センターや市町村の介護保険の窓口に相談してください。だれが作成できるかの運用は市町村によって違い、たとえば船橋市では、後で説明する受領委任払いを使う場合の理由書はケアマネジャーだけが作成できるとしています。

償還払いと受領委任払い

支給の受け取り方には2つの方法があります。

千葉市・船橋市・柏市はどちらも選べると案内していますが、受領委任払いがあるか、どの業者が登録しているかは市町村によって違います。立て替えの考え方は「補助金はいつもらえる?工事代金の立て替えと代理受領」も参考にしてください。

何回まで使える?「3段階リセット」と転居

介護保険の住宅改修は、原則として1人20万円までです。20万円の枠を使い切るまでは何回かに分けて使えますが、使い切った後は、次の2つの場合を除いて再び支給を受けることはできません。

いわゆる「リセット」はこの2つです。どちらも適用になるかどうかの判断は市町村が行い、船橋市は自分で判断せずに事前に相談するよう案内しています。これまでにいくら使ったかわからない場合も、ケアマネジャーを通じて市町村に確認できます。

市町村の上乗せ補助:介護保険の残りや対象外の工事を助成

介護保険の住宅改修は上限が20万円で、工事の種類も決められています。千葉県内には、その20万円を超えた分や介護保険の対象外の工事、自己負担の部分を助成する市町村の制度があります。このサイトでバリアフリーの分野に入っている市町村と県の制度は19件です(一般の住宅リフォーム補助でバリアフリー工事も対象になるものを含みます)。

市町村制度名補助額受付状況
柏市柏市要介護高齢者等住宅改造費補助制度最大32.4万円受付中
流山市流山市住宅改造費助成制度最大20万円受付中
我孫子市我孫子市住宅リフォーム補助金最大60万円受付中
野田市野田市高齢者住宅改造費助成事業最大30万円要確認
鎌ケ谷市鎌ケ谷市高齢者すみよい住まいづくり助成事業最大5万円要確認
船橋市船橋市住宅バリアフリー・断熱改修支援事業最大8万円受付中
市川市あんしん住宅助成制度最大30万円受付中
八千代市八千代市木造住宅リフォーム費補助事業最大30万円受付中
浦安市浦安市要介護者等住宅改修費用の助成最大27万円要確認
千葉市千葉市高齢者住宅改修費支援サービス事業条件により異なる受付中
市原市市原市高齢者住宅改造費助成事業最大50万円要確認
白井市白井市住宅改造費助成(障がい者住宅改造)最大20万円要確認
成田市成田市高齢者等住宅改造費助成最大50万円受付中
四街道市四街道市住宅リフォーム補助金最大10万円受付終了
富里市富里市住宅リフォーム費補助金最大10万円受付中
栄町栄町住宅リフォーム補助金最大20万円受付中
多古町多古町住宅リフォーム補助金最大20万円要確認
長南町長南町住宅リフォーム補助金最大20万円受付終了
袖ケ浦市袖ケ浦市木造住宅耐震改修事業・リフォーム事業最大80万円要確認

このうち、介護保険の住宅改修と組み合わせる形の制度には、主に次のタイプがあります(このサイトのデータ時点。条件は各制度のページで確認してください)。

市町村ごとの補助額や条件をくらべたいときは「バリアフリー改修の補助金を市町村でくらべる」をご覧ください。

注意したいこと

工事の前に申請しないと支給されない

介護保険の住宅改修は、工事の前に申請し、市町村の確認を受けてから着工するのが原則です。船橋市は、工事前の申請をせずに工事をすると支給できなくなると案内しています。厚生労働省の通知では、退院に合わせて家を整えるために先に着工しなければならない場合など、「やむを得ない事情」があるときは工事後の申請も認められるとされていますが、扱いは市町村の判断です。業者に急かされても、先に着工しないようにしましょう。

事前申請の後に工事内容が変わった場合も、必ず市町村に連絡してください。船橋市は、連絡なしに変更すると支給の一部または全部が受けられないことがあるとしています。また、柏市の案内では、要介護認定の申請中(新規・更新・区分変更)で介護度が決まっていない間は、原則として申請できないとされています。

介護保険と市町村の補助は「順番」と「同時申請」に注意

このサイトのデータでは、介護保険の住宅改修と組み合わせる市町村の制度の多くが「介護保険の住宅改修を優先し、その支給分を差し引いた額を助成する」仕組みです。ただし、手続きの順番は制度によって違います。

市町村の補助も、多くは工事の前の申請が条件です。介護保険の事前申請だけを出して着工してしまうと、市町村の補助が受けられないことがあります。使えそうな制度があるときは、ケアマネジャーと市町村の窓口に、どの順番で何を出せばよいかを着工前に確認してください。

そのほかの注意点

よくある質問

介護保険の住宅改修はいくらまで支給されますか?

対象工事費20万円までの9割・8割・7割(負担割合が1割なら最大18万円)が支給されます。自己負担は1〜3割で、20万円を超えた工事費は全額自己負担です。20万円に達するまでは何回かに分けて使えます。

介護保険の住宅改修は何回まで使えますか?リセットはありますか?

原則は1人20万円までで、分けて使うことはできますが、使い切ると再支給はありません。例外として、最初の改修のときより介護の必要度が3段階以上重くなった場合(1人1回限り)と、転居した場合は、改めて20万円まで使えます。適用になるかは市町村に確認してください。

ケアマネジャーがいなくても介護保険の住宅改修は使えますか?

要支援・要介護の認定を受けていれば対象です。理由書は、厚生労働省の資料ではケアマネジャーのほか地域包括支援センターの職員や作業療法士なども作成できるとされていますが、運用は市町村によって違います。まず地域包括支援センターか市町村の介護保険の窓口に相談してください。

工事が終わってから介護保険の住宅改修を申請できますか?

原則としてできません。工事の前に理由書などを添えて申請し、市町村の確認を受けてから着工する必要があります。退院に合わせて急いで工事する場合など、やむを得ない事情があるときの扱いは市町村の判断なので、着工前に相談してください。

介護保険の住宅改修と市町村の補助金は一緒に使えますか?

千葉県では、介護保険の支給分を差し引いた残りや、20万円を超えた分、介護保険の対象外の工事を助成する市町村の制度があります。多くは工事前の申請が必要で、介護保険との手続きの順番も制度ごとに違うため、着工前に窓口で確認してください。

参考にした公式情報

この記事について

おうち補助金ナビ編集部が、国・千葉県・市町村の公式情報と、このサイトに掲載している制度のデータ(344制度)をもとにまとめました。制度の内容は年度ごとに変わるため、申請の前に必ず各制度の窓口で最新の情報を確認してください。

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